このところ、どこの劇場も休み。だから映画ばかり見ている。職場が休みの前日には映画館のサイトを見て面白いのをやってないかな、と探している。映画も公開延期のものが数々ある。でも、時々興味を引くようなものをやってくれる。この映画の事を知ったのも、地元の映画館のサイトだった。
リンクしてある公式hpを見ると・・・、!!!????面白そうではないか。で、見に行く事にした。見たのは4月14日地元のイオンシネマ。平日の午後、と言う事もあってか観客は僕以外に女性二人連れのみ、計3人。
題名だけでも過激だが、中身はもっと過激。予告編をwebで見て、僕は是非見たい、と思ったが、これを見ただけで嫌悪感を催す人はいると思うので要注意。これはいわゆるBL、ボーイズラブ、とか言うものだ。以前は、こういう類いのものは「夢見る夢子さん」御用達で、美少年と美青年が愛しあうキレイキレイなものだった。目に星を浮かべた女性に、男性同性愛って素敵ですね、と言われた事がある。あのね、それはあくまで映画の中だけの事で、現実はあなたのお父さんが出腹でハゲの上司とただならぬ関係になっているものなのですよ、と言いたかったが止めた。
これは「100万DL突破の大ヒットBL漫画、衝撃の実写映画化」だそうだ。それにしても、僕が持っているBLのイメージとは違って過激でリアルだった。勿論、桂木誠役の渡邊将も余田龍二役の北城高士も、若くてなかなか美男である。細身で結構筋肉質で贅肉なんて少しもついていない。ま、それでなければ成り立たない事もあるが。最初のシーンは水滴が水たまりの落ちるところ。全裸の男が、これが桂木誠であるが、どこか廃棄された研究所のようなところでベッドに全裸で拘束されている。
全裸の男は夢を見るが、この夢がこういう状態に至った話になっている。でも、見ていると、どちらが夢かわからなくなってくるところがあってそこがなかなか良い。そこへ、男がやってくる。男はローションをたっぷり手につけ全裸の男を責める。男が与えるのは快楽。徹底的な快楽。ここまで行けば快楽地獄だ。全裸のまま、監禁され、鎖につながれ、時々やってくる男に責められる。生きるのに最低必要な必要な水分と栄養分は与えられる。その全裸の男の表情が良いのだ。あの顔は全く本物。責められて、嫌だと思いながらも感じてしまう、そういう表情だ。それに、責めている男の表情がまた良い。全裸の男が、苦痛と快感の混じった表情でよがるのを見て笑うのだ。そういうところがまったくリアルだ。
この前半が面白い。全裸で拘束され「飼育」されている青年、後に桂木誠とわかるが、仕事で成果をあげ将来を嘱望されていた。しかし、両親が旅行から帰ってくる時、迎えにいくはずだった。それを忘れてラブホで女とよろしくやっていたら、両親は事故で亡くなる。自分のせいだと思い込み、生きる希望をなくし、自殺しようとしているところを男、後に余田龍二だとわかるが、に助けられる。しかし、彼に全裸で拘束、「飼」育されるはめになる。
ここまでだと、なにも18禁とは言え普通の映画館で公開する事はないのに、マニア向けのDVDで十分だと思う。しかし、後半になって全裸の男が生きる気力を取り戻し普通の生活に戻る事になり、何故こんな目に遭わされたのか、と言う話になってやっと物語としての面白さが出てくる。つまり、全裸で拘束監禁快楽責めは、彼が生きる気力を取り戻す為の「劇薬」だったのだ。
そして、何故、余田龍二が、桂木誠にそんな仕打ちをしたのか、理由が明かされる。なるほど、こういう話だから18禁とは言えこんな田舎の映画館でも上映されるのか、とわかる。ただ、ラストの長々したラブシーンは僕にとっては冗長で付け足しのように思えた。しかし、これがないとBLファンは許さないだろう。また、こんな過激なシーンが多数あるにも関わらず、ボカシ・モザイクの類は一切ない。それでいて映ってはいけないところは写さない。この技術には感服した。
この映画が終わったのが午後6時過ぎ。それから、このイオンモール内のスパ銭に入った。ここは人気で、いつ行っても、平日でも車が停めにくいのだが、この日は駐車場に空きが目立った。入ってみると、なるほど人はいつもよりだいぶ少ない。それに、ロッカーは、使えるところが「千鳥配列」のようになっていて、密集を防ぐようになっている。風呂から上がって、食堂の前を通ると、持ち帰りの弁当の広告があった。手頃な値段だ。それに、購入すると次回使える半額クーポンをつけるとの事。帰宅してからわかったのだが、大津のアレックスシネマは15日から、ユナイテッドシネマは18日から休むとこの事。これで大津市内の映画館は僕が知っている限りすべて休館だ。
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