制作費300万円、最初に公開されたときは東京の小劇場で2館のみ。それがSNSなどで面白いと話題になって、全国公開されるようになった。お盆あたりから大阪・京都でも公開されるようになった。ますます関西でも話題となり、8月31日から地元のイオンシネマでも公開となった。僕にとっては待ちに待った公開である。実は31日(金)に滋賀県でも3館で舞台挨拶があったので見に行きたかったのだが、なんせ平日なんで諦めた。それで、9月1日(土)に見にいった。
何故こんなに待ちかねたのかと言うと、誰も何も言わないからだ。ただ、「低予算」「ゾンビ映画」「ワンカットの長回し」、それくらい。とにかく情報が少ないから余計みたくなるのだ。
幸い9月1日は「映画の日」1100円で見てきました。地元のシネコンで一番大きなスクリーン、しかも音響はTHXが使えるところで上映していた。大阪・東京では大入り満席との事だが、ここでは土曜日のお昼からの上映にもかかわらず、それほど入ってない。ま、待ちきれず大阪京都で見た人が多かったせいだろうか。
見て解った。この映画、なにを話してもネタバレになるのだ。なんせあの浜村淳でさえ、ほとんどなにも話していないのだ。だから、ここからはネタバレです。そのつもりで読んで下さい。「ネタバレします。気になる方はこれ以降の閲覧はご遠慮ください。」と書きながら全然ネタバレしてなくて大笑い、と言うブログがあるが、これはそうではありません。
用意は如何?!
Seien Sie breit!/vous etes prets?
「カメラを止めるな」とはどういう意味か。それは、ワンカットで撮っているのだ。かなりの長回し。映画と舞台の芝居の違いは、と言うと、映画は色々カット割りするのだが、舞台の芝居は1シーン1カット。そう、この映画、舞台と似ているのだ。前半に風呂敷を広げて後半できちんとたたんでいく。こういうやり方は舞台の芝居ではよくある事。それに、この手の話は舞台の芝居の1ジャンルになっている。
それにこの映画、入れ子構造になっている。堺重(さかいじゅう)とかマトリョーシカ人形を連想して貰えればいい。舞台の例では「キス・ミー・ケイト」かな。こういう所も舞台の芝居と似ている。ただ、この映画はもう一回ひっくり返すが。
最初はホラーかと思う。結構怖いのだ。見ていると女性が悲鳴を上げていた。ただ、後半になって、結構笑えるのだ。そして、最後は映画に対する愛がよくわかる。そう、映画万歳になるのだ。そういう所も舞台の芝居そっくり。
低予算でスター俳優を使わなくてもこんなに面白い映画が出来るのだと言う良い例になっている。ラジオで浜村淳が、つまらないわけではない、しかし、わたしは巨匠の撮った名作映画を数多く見ている、それからするとこの映画がこれほど流行るのはちょっとわからない、と言っていた。全くその通り。
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